ホームページがない会社・お店でも検索されています

うちはホームページとか持ってないから、検索とか関係ないと思っている人も多いでしょう。でも勝手に多くの情報が載せられているのが今のインターネットです。

すべてが正しい情報であればいいのですが、実際にはそうとは限らず、古い情報やそもそも間違っている情報がたくさん並んでいたりします。

管理されていない場所の情報の質は悪い!

ものすごく当たり前のことなのですが、ウェブをきちんと活用できていないところの検索結果の質は非常に悪いです。

ちょっと書類が必要だったのですが、近くの行政サービスセンターで取得できるかわからなかったので「永和 行政サービスセンター」で検索した結果がこんな感じです。

右側にはGoogleマイビジネスの表示が出て、「永和行政サービスコーナー」というのがあることがまずわかります。でも行政のサービスコーナーが勝手に登録されているだけなので、公式ページのリンクなどもありませんね。

次に検索結果を見てみましょう。

検索結果には正しい情報が表示されているの?

検索結果の1番目は「東大阪市行政サービスコーナーにおける事務取扱等に関する規則」という東大阪市のウェブサイト内にある行政文書です。フレーム(画面を分割する古いタイプの技術で今ではほとんど使われない代物)についても言いたいことは山ほどありますが、ここはそういう問題ではないので放置します。

一応、行政サービスコーナーで扱っている事務や取扱時間は掲載されていますが、文書が平成9年で、改正とかまで普通に追っていく人は普通いないと思うので、次の検索結果に移ります。

2番目は「窓口・問合せ一覧 | 東大阪市」というこちらも東大阪市のページです。こちらは東大阪市の公式のページです。普通の人は見ないと思いますが、2016年4月1日という日付も入っていることから比較的新しいページだともわかります。

ここで永和にサービスコーナーがないことに気づきます。でも、このページでは永和行政サービスコーナーがなくなったのかどうかははっきりとわかりません。ただ市のページに載っていないのだから、おそらくないのだろうという気はしてきました。

3番目に登場したのは「あいとっと」というサイトに登録されているページです。この手のサービスは山ほどあって、割と勝手に登録されます。どういう基準で掲載されるのかはサービスのよって違うわけですが、1記事ずつオリジナルの文章を入れている感じなので、他のサイトに比べるとすごく良心的な感じはします。

ただし、やはりこういうサイトは収集して公開するまでが仕事なので、最新情報に勝手にメンテナンスされるのかというとけしてそうではありません。お店の営業時間が変わったとしても、勝手に変えてくれるわけではなく、「記事の内容・情報に関しては、正確を期するように努めて参りますが、内容に誤りなどあった場合には、こちらよりご連絡をお願いいたします。 (メールアドレスとお問い合わせ内容は必須です)」というスタンスです。

4番目はFourSquareというサービスのスポット情報ページです。FourSquareかー、そりゃ上位にも出やすいよなぁと思うわけです。住所と電話番号は登録されているんですが、まあこのスポット情報では何もわかりませんね。これも削除申請をしなければスポットとしては残ったままになるんですよね。ちなみに「編集の提案」というところがあったので、「閉鎖済み」であることを送ったら、さくっと(現在は閉鎖)と出てきました。案外簡単です。

5番目にはとうとう来ました。「行政サービスコーナーを3月末で廃止します|マイ広報紙」というページです。何年の3月だよと思ったりしますが、このページを訪問することで、2016年の3月末で永和行政サービスコーナーがなくなったことがわかりました。東大阪市の公式のページではないのが残念ですが・・・。

と言うわけで、永和行政サービスコーナーは閉鎖されていました

ここまで来て、ようやく閉鎖されたことに確信が持てました。

2番目に出てきた「窓口・問合せ一覧 | 東大阪市」というところに、2016年3月で○○は廃止しましたって書いておいてくれれば一番安心なんですがね。

でも正直なところ、行政にここまでを求めるのは難しいですし、仕方がないです。

自分のビジネスの場合に置き換えると?

こういう検索結果が出るのは、会社の名前やお店の名前で検索された場合です。つまり名前を知っていて、その詳しい情報が知りたいという場合ですね。自前のホームページがなくても、名前での検索は常に行われていて、意図されない正しいかどうかわからない情報を見られている可能性があるということです。

自分で登録しなくても、Google検索の右側や食べログなんかに勝手に登録されている可能性は非常に高いです。そうすると、本当は休業日なのに営業中と出ていて、訪問してきた客をがっかりさせてしまったりするわけです。どこのページにも詳細は店舗にお問い合わせくださいと書いてはいますけども、全員に問い合わせられると仕事にならないこともあるでしょうし。

他にも3店舗あったけれども、そのうち1店舗を閉めて、現在は2店舗で営業を続けている場合なんかには、閉鎖された店舗の検索結果から、それ以外の2店舗にお客さんを誘導できればいいのですが、上手く検索結果をコントロールできなければ、3店舗とも閉店したと思われるということもあり得ますね。

ホームページを持たない人が正しい情報を伝えるために?

ネット上では正しい情報を正しいと証明するのは非常に難しいのですが、正しいに違いないという信頼を得ることはできます。

まず最初にするべきことはGoogle マイビジネスに登録して、自分で正しい情報に編集しましょう。一番目に入りやすい場所にある情報ですので、ここを直すのが最優先です。

またGoogle マイビジネスでは簡単な1ページのホームページを作ることができます。営業時間や休業日を知らせるだけであれば十分に使えます。どこの誰かわからない人が登録した情報ではなく、自身で登録した情報で、定期的に変更されていることがわかれば、信頼されやすくなります。

次にFacebookページやTwitter・Instagramなどのアカウントをお持ちであれば、そのアカウント名や概要に正しい店名や社名をかならず入れるようにしましょう。○○屋△△駅前店のように、どこの支店かわかるようにしたり、自治体名を入れておくことも大事です。

今回は「永和」という名前を出しましたが、これに習うと「東大阪市永和」となります。地名は同じ名前でも別の場所にもある可能性も高いので、きちんと判別できるように書いておきます。

そしてこれらのSNSの概要も常に最新で正しいものを入れるようにします。SNSのアカウントなどは比較的検索されやすく、上位にも出やすいので、上の方に表示される内容が正確に揃っているほど、信頼されやすくなるわけです。

不確かな情報をできるだけ下の方に持っていくという言い方もできるかもしれません。

それに加えて、間違った情報を掲出しているところに、内容の変更依頼をしたり、削除依頼をすることも必要です。先ほどのFourSquareのように、案外簡単に修正することができます。

間違った情報が減るほど、ネット上には正しい情報が残っていくはずです。

もちろんホームページを持っている場合には、Google マイビジネスの情報とホームページの情報は常に一致させておく必要があります。一番問題なのは、本来一番信頼できるはずの自前のホームページの情報が間違っていることで、これが一番信頼を損ねる原因ですし、場合によっては二度と訪問されなくなるでしょう。

ホームページを持っていようが持っていまいが、名前や情報は勝手に作られて出回っていることが多いので、今はホームページを持っていない・活用していないという場合であっても、一度自社名で検索して、どのような情報が表示されるかを確認して、できることはやっていった方がいいですね。