昨年の秋頃からサイトのリニューアルなどを行わずに、サーバー引っ越しをする業務が何件かありましたので、フォルトゥナでサーバーを選ぶ際に重視していることを、簡単にまとめておきたいと思います。案件によってもちろん条件が変わりますので、あくまでも坂本の雑感ととらえていただければ幸いです。
大前提となるサーバーの基本的な知識や選び方については、WEBライダーの松尾さんが書いている「知らないと損をするサーバーの話」が非常に詳しいので、そちらにお任せすることにして、中小規模(だいたい数百ページ以内)のサイトでの共用サーバーについて書いていきます。
サーバーが遅いと感じるのはよい傾向
そもそもサーバーが遅くなるというのは、基本的にはよい傾向でして、サイトが遅くなる程度に使われているのだなぁと思っています。
公開した状態でとてつもなく遅いとか、サイトが開かないということは、よっぽどひどい作りでない限り、まずありません。前に使っていたサーバーをそのまま引き継いでリニューアルを行う場合には、公開後徐々に遅くなっていき、数年後には引っ越すことになるというのが定番です。
だいたいの場合、500円以下のサーバーだと早い段階で引っ越しを余儀なくされます(たまに古いサーバーなどで、高いけどすごく遅いというのもありますが・・・)。
サイトが成長したから、今までのサーバーが窮屈になった
安いサーバーが悪いということではなく、サイトの成長にサーバーが付いてきていないことがほとんどです。子供の成長に伴って、今までの服が小さく窮屈になった、そして最終的には着れなくなってしまったというのと同じだと思えばよいでしょう。
サイトを少しでも速くする方法はいろいろあり、公開時にある程度は考慮して制作していますが、途中で遅くなってきた場合には、ものすごく工夫するよりはサーバーを変えるのが安く上がります(アクセスの多い巨大サイトとかネットショップではまったく違う話になります)。
管理画面が遅いとモチベーションが下がります
と言うのが、ページの表示が遅くなったという場合ですが、安価なサーバーの場合、公開しているページが遅くなるような状態になっている時には、CMSの管理画面が遅くなっていたりもします。
管理画面の遅さは、画像のアップロードに時間が掛かったり、途中でのエラーなどで更新意欲の低下に直結しますので、企画段階でサイトの成長が見込まれるような場合には、少し上のグレードのサーバーでの構築をおすすめしています。
小さなサイトでも月額2,000円以上が目安
具体的には500円ではなく、2,000円以上のサーバーをおすすめしています。これによって、1年で引っ越しが必要になりそうなところを2~3年持たせたりすることができます。仮に2,000円のサーバーを選ぶとするならば、月1,500円の差ですので、年間18,000円余分にお金が掛かる計算ですが、サーバーの引っ越しにはそれ以上の費用と手間が掛かるはずですから、少し余力のあるサーバーを選んでおくのがストレスなく運営していくコツだと思います。もちろん予算が許せばですが。
結構サーバー費用を切り詰められる会社も多いのですが、できればここはきっちりと予算を取っていただきたいところです。5,000円のサーバーにしたところで、携帯1台の月額より安いわけでして、その金額が捻出できないのに、そこそこのサイトを動かしたいというのは無茶です。
データの自動バックアップで安心を買う
もう1点、バックアップ機能を持っているかどうかです。もちろん担当者がいて、日々バックアップを取ったり、WordPressのプラグインのように自動でバックアップを取ってくれるようなものがあればよいのですが、その場合でもサーバー側でバックアップを自動で取ってくれるというというのは大事です。
攻撃される可能性もありますし、ミスでデータが消えてしまうこともあります。何かあった時の保険として、やはりバックアップがないと困ります。直近のバックアップデータがあれば、CMSのアップデートなどの改修時に、仮に何か起きてもすぐに元のその状態に戻せますが、データがなければバックアップデータを作るところからはじめなければなりません。当然これにもバックアップ作業費が掛かります。
バックアップ機能は最近のサーバーだと安いサーバーでもオプションでバックアップ機能を付けられますし、最初から自動バックアップを行ってくれるサーバーもあります。いずれにしろ、大事なデータを預けているのであれば、バックアップは必須ですし、データがあることで結果的にコスト削減できることもあります。
実際におすすめの共用サーバーは?
ケースバイケースでその都度考えていますが、フォルトゥナが受託する100万円くらいまでの案件で、a-blog cmsによるサイト構築をするならばという条件であれば、以下の2つを主候補にしています。
常時SSLを安価でということであればXSERVERになりますが、どんどん運用・拡張していくならCPI ACE01の自動バックアップやスマートリリースの機能も非常に楽でおすすめです。
2,000円以上の自動バックアップ機能付きのサーバーということで、参考までに掲載しましたが、内容次第でもちろんもっと安いサーバーで十分なこともありますし、もっと高機能なサーバーを使うこともあります。
まれに基本的な作りがどうにもならない場合もありますが、要件に応じて適切と思われるサーバーを提案していますので、現在表示の遅さが気になっているという方は、一度ご相談ください。