CSS Nite LP66 「デザイントレンド特別版」に出演します

2020年1月18日(土)に東京で開催されるCSS Nite LP66 「デザイントレンド特別版」に出演いたします。

CSS Niteでは毎年年末にShift 「ウェブデザイン行く時代来る時代」のような、その年のウェブシーンを振り返るイベントがあり、今年で13回目となります。 その中のセッションの1つである「Webデザイントレンド」にShift5からShift11(2011年から2017年)までの7年間出演させていただいておりました(大阪版は2012年から継続出演中)。

今回、特別版が開催されるということで、2年ぶりにお声掛けいただきました。ありがとうございます。

Webデザイントレンドって?

そもそもこのWebデザイントレンドですが、海外Webサイトのデザイントレンド、グローバル企業、日本の上場企業、自治体などのウェブサイトのうち、リニューアルされたものから、注目すべきWebサイトを紹介するという内容になります。

どのように紹介サイトを選定しているのかという質問を受けるのですが、出演者がほぼすべてのサイトを目視で確認してコメントを付け、取り上げるかどうかを決めています。 最前線でずっとウェブデザイントレンドを続けている原一浩さんと矢野りんさんの視点は、同じ出演者としても勉強になることばかりです。

配色の話は最近ほとんどしていませんが何を話すんですか?

私の場合は、最初に参加した頃は配色という視点でウェブサイトを語ることが多かったのですが、スマートフォンサイトが一般化してからは、あまり色について触れなくなりました。

これはスマートフォンで表示される画面が小さく、色がどう印象づけられているかよりも、写真の出来やコピー・文章をいかに上手く見せられるかという機能的な側面が強くなってきたからです。正直なところ、スクロールしてしまえば写真と数行のテキストしか見えず、サイトのテーマからなどはどこにも見えなくなってしまいます。

もちろんサイトによっては、ビジュアル面・ブランディング面を考慮した色の使い方も求められているのですが、各サイトに最適化されたものが求められるようになっていて、トレンドというものではありません。

他人のプロセスや思考を邪推する

ではここ数年は何を考えてサイトを選んでいるかというと、リニューアルが行われる至った思考やプロセスが理解できる・適切であるかどうかだったりします。

例えば昨年の大阪版では自治体の1位として富田林市のサイトを選定しました。

PCサイズで見ると左側に画面の上から下までをカバーするサイドバーがあり、いわゆるヘッダーがありません。ここ数年で比較的多く見られるようになったデザインです。

ただここで注目したのは一番左下の「とっぴーに質問する」というチャットボットが起動するボタンです。

自治体サイトは観光やその地域の情報発信という側面と、住民のための災害情報や手続きについての案内という2つの大きな側面があります。これを今までのサイトでは「サイト内検索」や適切な階層と情報の整理によって解決していたのですが、繰り返し尋ねられるような住民票や税金・ごみなどについての情報が取得しやすくなっています。

きちんとした応答を作るにはそれなりの手間・工数が掛かるはずですが、このような自治体サイトでは、同じ質問が繰り返されることも多いはずですので、非常に効率のよいチャットボットの導入だと思います。また回答できる内容もアップデートされているようで、かなり細かい問題にも対応できるようになってるようです。

特にLINEなどに慣れたスマホユーザー層には非常に使いやすいのではないでしょうか。

また自治体以外のサイト(つまり民間)のリニューアルで思い切ったデザイン・コピーになっている場合には、その会社のできごとや株価などもチェックするようにしています。リニューアルと会社の業績にはある程度関連があるというのが長年の感覚でわかってきましたので、サイトだけでは見えないバックグラウンドもお話するようにしています。

もちろん私が制作を担当しているわけではないので、ただの推測(邪推と呼んでください)でしかないわけですが、そのようなプロセスを考えることはデザインにおいては、実は一番重要なことだと考えており、そのような視点からおもしろそうなサイトを選ぶようにしています。

特別版はいろいろと特別

今回の特別版は都内では4年ぶりとのことです。Shiftではだいたい50~60分のセッションなのですが、特別版では自治体編も合わせて、約2倍の時間が取られていますので、時間の都合でお見せできない・お話できないサイトについても触れることができます。また1つのサイトを少し掘り下げることもできるはずですので、出演者のより多様な意見を聞くことができます。

上場企業・グローバルサイト・世界の大学サイト編では、レギュラーの カンソクインダストリーズの原一浩さん、バイドゥの矢野りんさんに坂本を加えた3名で、自治体編は原さんと毎年自治体サイトWebアクセシビリティ調査を発表しているユニバーサルワークスの清家順さんに坂本を加えた3名でお届けします。

自治体編が単独のセッションで開催されるのは2016年以来ということですが、清家さんと坂本の共演は2013年の静岡で開催されたWebデザイントレンド以来にとなりますので、こちらも非常に楽しみにしています。

それに加え、サイバーエージェントの松本俊介さん、内田達也さんによる「VODにおけるUIデザインとトレンド」も行われます。動画コンテンツは5Gによってますます盛んになると思われますので、AbemaTVのUIを担当されている方が、どのように考えてUIを設計しているのか非常に興味があるところです。

大阪版は毎年開催していますが、都内での特別版ということで、私自身非常に楽しみにしておりますので、もしお時間があるようでしたら、ぜひご参加ください。

「デザイントレンド特別版」に申し込む

また原さんが特別版についてのブログ記事をいくつか公開されていますので、そちらもぜひご覧ください。